Hiro: ヒロ41歳でボルダリングを始めたきっかけを振り返ります。40代でなにか新しいことを始めたいと思っている人や、子供といっしょになにか始めてみたい人の参考になれば嬉しいです。
もともと、私は「クライミングをやりたい」と思っていたわけではありません。さらに、若いころから本格的に運動をしてきたわけでもないし、クライミングに詳しかったわけでもありません。
最初は子供の付き添い
娘は、保育園の年長さんの頃、よく近くの公園のジャングルジムのてっぺんに登るのが好きな子供でした。そして、たまたまショッピングモールに買い物に行ったときに、そのショッピングモールの子供が遊ぶスペースに、ボルダリングのホールドがあって、それを楽しそうに登っていました。
小学校に入学する前に、家族旅行でTONDEMIというクライミングができる施設に行ってみたところ、そこでも楽しそうに登っていました。
(動画は、TONDEMIという施設での様子)
そこで、妻が近所のクライミングジムを探して通わせてみてはどうか、と提案してきました。
多くのクライミングジムでは、安全のため、登れる年齢はだいたい小学校1年生からのところが多いです。ジムに相談したところ、小学1年生から、クライミングスクールがあるということで、娘に聞いてみると、とても行きたそうだったので、小学生になったタイミングでジムのスクールに参加させてみました。
最初は、子供の付き添いだった
保護者としてジムについて行く。登っているところを見る。送り迎えをする。最初は、本当にそのくらいでした。クライミングジムは、子供が登っている間、親がただ待っているだけでも過ごせます。
スマホを見る。コーヒーを飲む。子供の登りを眺める。たまに写真や動画を撮る。それでもいいのですが、何度か行っていると、だんだん壁が気になってきます。子供が苦労していたあの課題、簡単そうに見えるけど、本当に簡単なのかな。子供が登っているあのルート、自分もやってみようかな、と思いました。



子供がスクールにいる間、メタボ検診常連だしちょっとやってみようかな。スマホをポチポチしてるよりよっぽど健康的だし、ってのがきっかけです
そしてそのまま、子供のコーチに相談して、レンタルシューズを履いていました。
しんどい8級、地獄の7級、絶対無理な6級
今まで、まともに運動などしたことのない41歳が、90°の壁(垂壁)の8級に挑む。子供用の課題。当然、全部ガバ。1本登って、フラッシュ!までは良かった。
その1本でもう両腕はパンパン。これでも結構頑張ったな、と思ったが、7級はほんとに地獄。もう力入らないし、登る気力もない。ましてや6級なんて、絶対無理。20代と思しき若者が6級を登っているのを横目に、30分程も保たず終了(大丈夫、そこから始めても、1年も続けると、レストしつつ2時間は登るようになります)。



2日後、両腕は筋肉痛。使い物になりませんでした。



本当に何も運動していなかったからね。翌日ではなく2日後ってのがリアル(笑)



ある程度運動をしていた人なら、初回でもっと上のグレードを登れるらしい。
41歳のHiroがボルダリングを始めた記事はこちら


今となって思うと
手で強く握ってしまう。指ができていない。足に乗れていない。身体の向きもよく分からない。次のホールドに手を伸ばしたいのに、思ったより身体が動かない。少し登っただけで、前腕がパンパンになる。子供が登っているのを見ているときは、もっと単純なものに見えていました。でも、自分で登ってみると、全然違う。
でも、不思議と嫌ではありませんでした。そして、子供のボルダリングスクールがある間、私も別の壁で登るのが習慣になりました。そして、何回か通っているうちに少しずつ登れるようになっていきました。
2~3年もすれば、子供の方が上手くなる
親子で同じことを始めると、初めは親が教える側になります。確かに、初めの2~3年は、親がYouTubeなどで検索した知識を教えたりしました。
しかし、我が家の場合、子供の方がどんどん上達する。怖さも少ない。動きも軽い。失敗しても、またすぐ登る。
親の方は、すぐ疲れる。落ちるのが怖い。次の日の身体のことも少し考える。無理すると指や肩が痛くなりそうで、どこか慎重になる。
これは親がどれくらい登れるかによりますが、我が家の場合、気がつけば、子供の方が先に上手くなっていました。最初は少し悔しい感じもありますが、でも、だんだんそれも含めて面白くなってきます。ちなみに、不思議と子供の大会の成績を見てみると、親が全く登らなくても、強い子は強いです。
娘はボルダリングを始めて4年が経ちました。現在小学5年生でV5グレード(ジムによって難易度は違いますが日本でいう1級)も登ります。
親が教える趣味ではなく、子供に連れていかれる趣味
子供の習い事は、親が送り迎えをして、見守るものになりがちです。でも、我が家のクライミングは少し違いました。見ているだけだったはずの親も、同じ壁の前に立つことになる。同じジムの中で、それぞれ違う課題に向かう。
子供は子供のペースで登り、大人は大人のペースで登る。
子供の方が先にできることもある。親の方が怖がることもある。同じ課題をやっても、感じ方が全然違う。そこが面白かったです。
親が教える側に回ることもあるし、反対に子供に引っ張られて、自分の世界が少し広がっていく。40代になってから、こういう形で新しい場所に入っていくとは思っていませんでした。
最初から本気じゃなくても、趣味は始まる
ボルダリングを始めるのに、最初から本気である必要はないと思います。
とりあえず一回だけ登ってみる。子供の付き添いのついでに、少しだけやってみる。レンタルシューズで、簡単そうな課題を触ってみる。そのくらいで十分です。
最初から道具をそろえなくてもいい。強くなろうとしなくてもいい。毎週通うと決めなくてもいい。何回か登ってみて、少し面白いと思ったら、また行けばいい。
自分の場合、それが続いて、いつの間にか趣味になっていました。
40代でも、生活に新しい遊び場は作れる
40代になると、新しいことを始めるハードルは少し上がります。
若い人ばかりだったらどうしよう。
全然登れなかったら恥ずかしい。
怪我をしたら嫌だ。
体力が続くのか分からない。
実際、最初は登れません。すぐ疲れます。腕もすぐ終わります。
が、それでも始めてよかったと思っています。ボルダリングを始めてから、週末の過ごし方が少し変わりました。ジムに行く。今日はどの課題を触るか考える。できなかった課題を、次にもう一回やってみる。子供が登るのを見る。自分も少し登る。生活の中に、新しい遊び場ができた感じです。それは、40代からでも作れるものでした。
私たち家族の場合は、途中でアメリカに転勤になりましたが、アメリカでもクライミングを続けた結果、私も、子供も、それぞれ現地の友達がいっぱいできました。やっぱりクライミングっていいものだな、と思います。
まとめ
ボルダリングを始めたきっかけは、特別なものではありません。
子供が始めた。親として付き添った。見ているだけの時間があった。せっかくなら自分も少し登ってみようと思った。それだけです。でも、そのくらいの入口でも、趣味は始まることがあります。
最初から本気じゃなくてもいい。運動経験が少なくてもいい。子供の方が先に上手くなってもいい。親が教える側ではなく、子供に連れていかれる側でもいい。40代でボルダリングを始めたきっかけは、そんな普通の付き添いでした。
そして今では、その普通の付き添いが、家族で登って、歩いて、少しずつ世界を広げていく入口になっています。




