娘がクライミングを始めてもうすぐ2年となろうとしていた頃、転勤のため、わが家はアメリカのミシガンに引っ越すことになりました。まさかアメリカに転勤するなんて想定していなかったので、娘の英語力は”皆無”でした。
Matthew: マシュいきなり、日本人が1人もいない現地の学校に入学したので、学校の英語は全くわからず、大変だったみたい。



現地で暮らすと子供はすぐ言葉に慣れるって簡単に言うけど、本人は毎日、本当に頑張った。



現地の学校だけじゃなく、ボルダリングジムのスクールに入れたのも良かったと思うよ。また、せっかく日本でクライミングを始めて本当に楽しそうだったので、アメリカでも続けさせてあげたかった。
そこで、アメリカに来てから何度か通っていたジムのスクールに入れてみることにしました。この記事では、アメリカミシガンのクライミングジムのスクールの雰囲気と、娘のクライミングと英語の成長について書きたいと思います。
定期的に通っていたジムにClass(習い事)があることを知る
家族が来る前に、先に1人で渡米していた私がPlanet Rockというジムに通っていました。家族がアメリカに来て、妻と娘もボルダリングジムに通うようになりました。


私は仕事の都合があるので日曜日のみ、妻と子供は平日に1~2回と日曜日。こんなペースで家族でクライミングを楽しんでいました。
半年ほど経つと、スタッフからも「あの英語が不自由なアジア人」と認識されたのでしょうか、顔なじみとなりました。特に、娘のMokaが登っていると、アドバイスをもらったり、応援してくれるようになりました。Mokaは初めは何を言っているのかよくわからなかったようですが、応援してくれているのは分かるので、嬉しそうでした。
でも、何度か通っているうちに、子供たちがグループで登っている時間があることに気がつきました。スタッフがついて、子供たちが順番に壁に向かい、時々アドバイスをもらいながら登っている。それがPlanet Rockの子供向けClassでした。
Mokaに聞くと「やってみたい」とのこと。英語は分からなくても、登ることは好き。スタッフが応援してくれることも、なんとなく分かっている。そんな流れで、MokaをPlanet RockのClassに入れてみることにしました。
言葉が通じなくても、クライミングで友だちができる
MokaをClassに入れてみようと思ったものの、正直、不安はかなりありました。もちろん、最初から自然に馴染んでいたわけではありません。先生が説明していることがわからない。他の子供たちが話していることもわからない。自分の番がいつなのか、何をすればいいのか、最初は周りを見ながら判断するしかありません。
それでも、登る順番が来れば壁に向かう。スタッフに応援されれば、なんとなく嬉しそうにする。上まで行けたら、少し誇らしそうに戻ってくる。始めはそんな感じでしたが、徐々に慣れていき、気がつけばClassが無い日にも一緒に登る友達ができていました。
英語環境に少しでも慣れてくれたらいいな、という気持ちはありましたが、MokaをClassに入れた時、英語の勉強になることを一番期待していたわけではありません。先生や友達の言葉を全部理解できるようになったわけでもありません。
クライミングの技術だけじゃなく、前向きな言い換え(例:「できない」→「めっちゃ頑張ってる」など)を教えてくれます。


でも、実際に通わせてみて感じたのは、クライミングは「英語を学ぶ場所」というより、「英語ができなくても参加できる場所」だったということです。アメリカに来たばかりのころ、学校だけで頑張るのはしんどい。だけど、学校以外にも通える場所がある。そこでは、英語が完璧でなくても、自分の身体を使って参加できる。
ジムのコンペにも参加。上位クラスに混じりつつ健闘し、4位になりました。


少なくともクライミングが彼女に居場所を与えてくれました。Planet RockのClassは、Mokaにとって最初の「学校以外の居場所」のひとつになっていたのかもしれません。
英語が不安な子を現地の習い事に入れる時に思ったこと
英語がまだ十分でない子供を、アメリカの現地の習い事に入れる時は、親としてかなり迷うと思います。うちもそうでした。ただ、実際にやってみて思ったのは、最初から完璧に馴染むことを期待しすぎない方がいい、ということです。
最初は話せなくてもいい。周りの子とすぐ友達になれなくてもいい。先生の説明を全部理解できなくてもいい。まずは、その場に行けたら十分。楽しめたら、満点。特に身体を使う習い事は、言葉以外の手がかりがあります。見て真似する。順番を覚える。動きで理解する。できた、できなかったを身体で感じる。
もちろん、安全に関わることは別です。そこは親も確認する必要がありますし、分からないことはスタッフに聞くべきです。でも、好きなことがあるなら、それを入口にして、少しずつ現地の場所に入っていく。Mokaにとっては、それがクライミングでした。
まとめ
英語力がほとんどなかった小2のMokaを、アメリカのクライミングClassに入れるのは、親としてかなり不安でした。
先生の説明も、周りの子の会話も、最初はほとんど分からなかったと思います。それでも、英語ができるようになってから始めるのではなく、始めながら少しずつ慣れていく。わが家の場合は、それでよかったと思っています。Planet RockのClassは、Mokaにとって、英語を勉強する場所というより、アメリカで最初にできた学校以外の居場所でした。
今振り返ると、MokaをPlanet RockのClassに入れたことは、単に習い事をひとつ増やしたというより、アメリカで親子ともに少し安心できる場所を増やした出来事だったのだと思います。


