ボルダリングを始めて1年経った頃、転勤のため、わが家はアメリカのミシガンに引っ越すことになりました。せっかく日本でクライミングを始めたのに、アメリカに行ったら続くのだろうか。そもそも、アメリカのクライミングジムってどんな感じなのか。英語で受付をしたり、ルールを聞いたりするのは大丈夫なのか。
そんな少し不安な状態で通い始めたのが、ミシガンにあるクライミングジム、Planet Rockでした。
Hiro: ヒロこの記事では、ミシガンにあるクライミングジムと、そこで得られた経験を書いています。アメリカのジムの雰囲気が伝われば嬉しいです。
日本で始めたボルダリングを、アメリカでも続けることにした
私がボルダリングを始めて1年と少しが経過し、4級に挑戦(ずいぶんのんびりなペースです)していた頃、アメリカへ転勤となりました。妻と相談した結果、家族全員でアメリカに引っ越すことにしました。日本でボルダリングを始めたきっかけはこちらの記事


さて、生活環境が変わると、趣味は途切れがちです。日本では通えていたジムもなくなるし、そもそも、英語がろくに話せない私と、全くダメな妻と子どもたち。そんな私たちがジムで安全に登れるのか?というところからのスタートでした。
最初のアメリカのクライミングジム
そんな私たちがアメリカ、ミシガン州で初めて行ったジムは、Planet Rockというジムでした。住所と、「Climbing Gym」で検索してヒットしたジムです。その後、このジムのメンバーになり、週に2~3回登ることになります。
Planet Rockについて



ロケーションは、私が通っていたときは、Madison Heights(メディソンハイツ)、Ann Arbor(アナーバー)の2箇所でした。その後、Grand Rapidsが追加されました。
Madison HeightsとAnn Arborのジムには、50フィートの壁、ボルダリングエリア、オートビレイ、リード、トップロープ、トレーニングエリア、プロショップ、シャワー、共用スペースなどがあります。Ann Arborにはボルダリングエリアが2つあり、Madison Heightsには15メートルのスピードウォールもあります。


アメリカに来てとりあえずPlanet Rockに行ってみた
妻と子供はまだ日本。仕事の都合で家族より一足先にアメリカに乗り込んだ私は、とりあえずPlanet Rockに行ってみることにしました。



英語よくわからんけど、アメリカに来て2回目の日曜日、とりあえず、行ってみた。まぁなんとかなるだろう
初めて行ったのは、Ann ArborにあるPlanet Rock。まずは登りたいことを伝えました。当然、容赦ないネイティブ速度でまくしたてられます。でも、初手の「Hi!」で私がネイティブじゃないことがわかると、ありがたいことにGoogle翻訳と身振り手振りで何とか理解させようと頑張ってくれます。余談ですが、日本式英語教育は実はすごくて、大学受験で英語をそこそこ勉強した人であれば、しばらくして耳さえ慣れてしまえば、ある程度暮らしが成立する語彙力は備わっていると思います。



英語については、思い切ってトライ&エラーしてみることが大事だと思います。
ということで、受付でメンバー登録をしつつ、waiver(ウェイバー:免責同意書)にサインします。そもそもwaiverとは?から、ジムのスタッフは丁寧に説明してくれました。ひとつひとつは大したことではないのですが、生活を始めたばかりのころは、こういう小さな英語のやり取りが地味に疲れます。
私と同じつまずきを皆さんがする必要はないと思いますので、受付までの流れを書いておきます。おすすめはオンラインであらかじめサインしておく方法。Planet Rockサイトにアクセスして、[Plan a Visit]から[First time]の順でこのページにたどり着くと思います。
Starter Packageを選ぶと、あらかじめ予約とWaiverのサインができるのでおすすめです。このStarter Packageは、ルールの説明や安全への講習を受けることができます。
私の場合は飛び込みで行ったので、講習はなく、安全な落ち方や、周りに登っている人がいるときは登らない、などのルールを知っているか、という質問に答える形式でした。カタコトの英語と雰囲気で乗り切りました。
注意事項:クライミングジムには必ずルールがあります。自己判断で始めず、必ずジムのルールや講習に従う必要があります。実際に行く場合は、公式サイトとジムの案内を確認してください。営業時間、料金、会員プラン、レンタル、子供の利用条件、講習の必要有無などは変わることがあります。
チケットを購入して、いざ、Climbing!
1日券(1-day pass)を購入して、とりあえず登ってみることにしました。シューズとチョークは日本から持ってきていたのですが、初めての場合はしばらくレンタルで良いと思います。
Planet Rock Ann Arbor


↓の画像は改修前の様子。


通いだしてしばらくすると、上写真左側の壁が取り払われ、↓のボルダーエリアが拡張されました。


Planet Rock Madison Heights
実際に登ってみた動画。V3グレード。
どちらのジムも、私の住んでいた場所から同じくらいの距離だったので、平日はAnn Arbor、休日はMedison Heightsと切り分けていました。
日本のジムとの違いを感じたところ
Planet Rockに通って感じた日本のジムとの違いは、まず年齢や体型の幅です。日本のジムにももちろんいろいろな人がいます。ただ、私がミシガンで感じたのは、アメリカのジムには本当にいろいろな人がいるということでした。
若い人。子供。親子。学生。かなり年上に見える人。筋肉質な人。そうでもない人。
本気でトレーニングしている人。ゆっくり楽しんでいる人。
「クライミングはこういう人がやるもの」という空気が、あまり強くないように感じました。
これは、40代で、しかも運動経験が少ない私にはありがたかったです。うまい人はもちろんたくさんいます。
でも、うまくない人がいても浮く感じが少ない。自分のペースで登っていても、それでいいという空気がある。
この雰囲気は、ミシガンでクライミングを続けられた理由のひとつだったと思います。
ボルダリングだけでなく、トップロープにも触れた
Planet Rockで大きかったのは、ボルダリングだけでなく、トップロープに触れるようになったことです。日本では、私にとってクライミングはほぼボルダリングでした。低い壁を、マットの上で、短い課題として登るもの。でもPlanet Rockには、高い壁とロープがありました。トップロープにも挑戦するようになります。


トップロープに挑戦した記事はこちら


アメリカのジムは、クライミングだけじゃなくコミュニティでもある
Planet Rockに通っていて感じたのは、アメリカのクライミングジムは単なる運動施設というより、少しコミュニティのような場所でもあるということです。もちろん、毎回誰かと深く話すわけではありません。でも、同じ時間帯に行くと、見たことのある人がいる。
頑張って登っていると、フィスト・バンプしてくれる。何トライもしていると、「You got it!」や「Come on!」(どちらも日本語でガンバ!)とか、「Nice!(ナイス)」とか言ってくれます。同じ課題を登っていて、いつの間にか顔見知りになって、友達になった人もいます。また、アメリカ人だけではなく日本人の友人ができ、彼らとはジムだけではなく、外岩を楽しみました。
Planet Rockは私達家族の居場所の一つになりました。
まとめ
日本でボルダリングを始めたあと、アメリカに引っ越してもクライミングが続くのかは、正直分かりませんでした。
英語で受付をすること、waiverにサインすること、ジムのルールを確認すること。ひとつひとつは小さなことですが、渡米直後の私にとっては、Planet Rockに入るだけでも少し緊張しました。
でも実際に行ってみると、スタッフは丁寧に説明してくれましたし、ジムには子供から大人まで、本当にいろいろな人が登っていました。うまい人だけの場所ではなく、それぞれのペースで登っている人がいる。その雰囲気は、40代で運動経験も少ない私にはありがたかったです。
Planet Rockは、ボルダリングだけでなく、ロープ壁やオートビレイもある大きなジムです。最初はその広さや高さに驚きましたが、通っているうちに、アメリカのクライミングジムらしい自由な空気や、周りの人が自然に声をかけてくれる雰囲気も少しずつ分かってきました。
引っ越してきたばかりの頃、生活の中に知っている場所はほとんどありませんでした。その中でPlanet Rockは、ただ登る場所というだけでなく、「ここに来れば登れる」と思える居場所のひとつになっていきました。
私にとってPlanet Rockは、アメリカでもクライミングを続けられると思わせてくれたジムでした。


